先週は、ロシアとウクライナとの停戦協定で進展がみられた中で原油やドル円、そして株式市場に調整の動きがありました。
週明け、東京市場で日銀が指値オペを実施したことでドル円は上昇してスタート。122円付近から買いが強まり、欧州市場で2015年6月以来の高値125円11銭まで買いが進みました。125円台はかつて黒田シーリングと呼ばれたレベルが意識されたことから、その後は利食い売りなども入りました。また、年度末に絡んだレパトリエーションやオプション絡みの売りも散見されました。
次の日にはロシアとウクライナとの停戦協定に進展が見られたことから世界的に株価が上昇しました。ロシアがキエフ近郊の軍を大幅縮小したとの報道も市場に安心感を与えました。
しかし、協議中でもロシアの攻撃が止まないことから停戦への懐疑的な見方もあり、その後は株価が下落に転じドル円も121円前半まで押し戻されました。一方原油価格は下落しました。米国が大量の戦略石油備蓄を放出するとの報道を受け、WTIは一時100ドルを割り込む場面も見られました。
週末には米3月雇用統計が発表され、雇用者数は予想を下回ったものの失業率が2年ぶりの3.6%まで低下したことで市場は5月だけではなく6月も0.5%の利上げを実施するとの見方が広がり、ドルが上昇しました。ドル円も123円台に戻す動きも見られたが、122円ミドル付近で引けています。結果として先週の株や原油、そしてドルや円全般に調整が進む週となりました。
<今週の予想>
先週は原油も大きく下落し、株価も全般に軟調となりドル円も125円11銭の高値を付けた後は121円台に押し戻されるなど調整の動きが目立ちました。この調整が一巡したかどうかはまだ微妙ですが、大分終盤に近付いたとみます。一巡後は再び円安という大きな流れに戻る可能性が高いと予想します。
<ドル円>
日銀が執拗に緩和政策継続姿勢を示す一方でFRBは急速な引き締めに向かうという構図は変わらず、金融面からのドル円上昇の流れは継続中です。
一方、ウクライナ情勢にも進展がみられる中で、有事のドル買いの動きが衰えてくることから先週付けた高値125円付近は当面の天井として意識されそうです。調整の売りが一巡したところで再び円安が進むと予想しており、最終的に押し目買いを狙っていきたいです。
<ユーロ・ドル>
ウクライナとロシアとの停戦協定に進展が見られたことからユーロの買い戻しが強まり、三角保ち合いの上限である1.11ミドルを上抜け1.118まで上昇。そのまま上値を狙うかと思われたが、その後ロシアが原油代金をルーブルで支払うよう命じたことで一転しました。
米金利が上昇したこともありユーロは再び1.11を割り込み、1.10ミドルまで押し戻されて引けています。下値が徐々に切り上がってきており、先週の上抜けがダマシなのかどうかは未定です。ECBの年内利上げの可能性に再び注目が集まります。
今週発表されるユーロ圏小売売上やドイツの小売売上などの結果次第で、ECBの利上げ観測が高まるようなら再度上値をトライする可能性が残ります。ウクライナとロシアとの停戦合意への動きが更に進展するかどうかもユーロの動きに大きく影響を及ぼすでしょう。ユーロがどちらかに大きく動き出すにはまだ時間が必要でしょう。